2008年01月26日
人形浄瑠璃(傾城恋飛脚/吉屋チルー伝説)@上大岡「ひまわりの郷」ホール
きょうは夕方から活動開始。スカ線で戸塚駅で行き、横浜市営地下鉄に乗り替え上大岡駅で下車。駅ビルの4階にある港南区民文化センター「ひまわりの郷」へ。ここで開催される「ひまわり紀行Vol.3 人形浄瑠璃公演」*1が今回の目当て。開演時間10分前に会場に到着。会場は1階席と会場側壁際まで張り出した2階席があり、私は1階席の中ほど右側の指定席に着席。会場内を見渡すと2階席が空いていたもののほぼ満席だった。
17時30分、開演を知らせるブザーのあと、ホール中央右手から女性太夫の竹本駒之助さん(人間国宝*2 )と三味線の鶴澤津賀寿さんが現れ、舞台上手手前の“(出語り)床”に着席。義太夫が始まり、舞台上から雪がハラハラ降り出し、黒子の口上で第一部の「傾城恋飛脚(けいせいこいびきゃく)」新口村(にのくちむら)の段が始まった。
人形遣いは愛知県知立市の「ちりふ座」の方々。知立市には国重要無形民俗文化財に指定されている「知立山車文楽」があり、技術向上と後継者育成のため吉田勘緑さん(人形浄瑠璃文芸座技芸員)らが指導しているそうだ。
人形遣いに関しては。。。文楽の知識があまり無いので技術的なものは分からない。それにしても、太夫の竹本駒之助さんが素晴らしかった。悲哀が心にしみる語りで、さすが人間国宝までなった方だ。
約10分の休憩後、本公演の企画、構成、演出を担当している吉田勘緑さんが登場。「ちりふ座」について話されたあと、古謝美佐子さんを紹介。
ステージが暗くなり、ホール中央右手扉から美佐子さんが「月ぬ美(かい)しゃ」を伴奏無しで歌いながら登場し、客席を通りステージに立った。その後、佐原一哉さんが登場しステージ上手にセットされたキーボードをひきはじめた。
【セットリスト】
1.月ぬ美(かい)しゃ(沖縄民謡)
2.島々清(かい)しゃ(久米仁/普久原恒勇)
3.橋ナークニー?夢かいされ(沖縄民謡/古謝美佐子)
4.ポメロイの山々(アイルランド民謡)
5.花〜すべての人の心に花を(喜納昌吉)
コンサート終了後は、第二部の「沖縄女流歌人 吉屋チルー伝説 」が始まった。唄と語りは美佐子さん、キーボード演奏は佐原さんで、コンサート時と同じ位置。ホール中央左手扉から勘緑さんが“主遣(おもづか)い”のチルーが登場。
話しは、400年前に実在したとされる吉屋チルー(ツル)の伝説。脚本は佐原さん。美佐子さんは要所で「てぃんさぐぬの花」などを唄で披露。終盤のチルーが亡くなるシーンでは、勘緑さんが美佐子さんにチルーの人形を預け、美佐子さんがチルーを抱きながら「童神」を涙を流しながら熱唱。客席を見渡すと、目頭を押さえる男性や、バッグからハンカチを探す女性などが見え、私も目を潤ませながら聴き入った。
唄を歌い終わり、ステージが暗くなり終演。しかし、観客の拍手は鳴りやまない。しばらくして、ステージが明るくなり、勘緑さんと美佐子さんが登場し、会話を始めた。この会話によれば美佐子さんは舞台では泣かないことになっているそうだが、リハーサルの時点から泣いてしまっていたそうだ。
「沖縄女流歌人 吉屋チルー伝説 」の上演は今回で4回目、ホールでの上演は今回が初めてということだ。改善点もあろうが、情に訴える部分が多く、成功だったと思う。
話しが終わった時点で終演予定時刻(19時50分)を過ぎていたが、アンコールということでカチャ−シーが始まった。曲は「豊年音頭」。派手な衣装を着た人形を、勘緑さんが“主遣い”の3人で遣い、客席通路を踊り歩いた。普通の文楽公演では考えられない予想外の演出にうれしくなった。
曲が終わり、やっとのことで終演。時計をみると20時5分。会場からロビーに出ると、「いいものを観た」というような顔の人々ばかりであった。
註
*1 平成19年度文化庁『舞台芸術の魅力発見事業』で、本公演と徳島県三好市、愛知県知立市・阿南市の全国4箇所で開催。
*2 人間国宝という言葉は、「重要無形文化財」保持者として認定された人物を表す通称。
参考サイト
・『人形浄瑠璃文楽への誘い 』(日本芸術文化振興会)
・「奥深い「義太夫節」の世界 (国宝倶楽部2006年春号)」『国宝倶楽部 』(同朋舎メディアプラン)
・『鶴澤津賀寿 ホームページ初舞台 』
・「「傾城恋飛脚」新口村の段 」『人形浄瑠璃文楽 』(河原久雄さん)
・「知立山車文楽 (知立まつり)」(『知立市役所 』)
17時30分、開演を知らせるブザーのあと、ホール中央右手から女性太夫の竹本駒之助さん(人間国宝*2 )と三味線の鶴澤津賀寿さんが現れ、舞台上手手前の“(出語り)床”に着席。義太夫が始まり、舞台上から雪がハラハラ降り出し、黒子の口上で第一部の「傾城恋飛脚(けいせいこいびきゃく)」新口村(にのくちむら)の段が始まった。
人形遣いは愛知県知立市の「ちりふ座」の方々。知立市には国重要無形民俗文化財に指定されている「知立山車文楽」があり、技術向上と後継者育成のため吉田勘緑さん(人形浄瑠璃文芸座技芸員)らが指導しているそうだ。
人形遣いに関しては。。。文楽の知識があまり無いので技術的なものは分からない。それにしても、太夫の竹本駒之助さんが素晴らしかった。悲哀が心にしみる語りで、さすが人間国宝までなった方だ。
約10分の休憩後、本公演の企画、構成、演出を担当している吉田勘緑さんが登場。「ちりふ座」について話されたあと、古謝美佐子さんを紹介。
ステージが暗くなり、ホール中央右手扉から美佐子さんが「月ぬ美(かい)しゃ」を伴奏無しで歌いながら登場し、客席を通りステージに立った。その後、佐原一哉さんが登場しステージ上手にセットされたキーボードをひきはじめた。
【セットリスト】
1.月ぬ美(かい)しゃ(沖縄民謡)
2.島々清(かい)しゃ(久米仁/普久原恒勇)
3.橋ナークニー?夢かいされ(沖縄民謡/古謝美佐子)
4.ポメロイの山々(アイルランド民謡)
5.花〜すべての人の心に花を(喜納昌吉)
コンサート終了後は、第二部の「沖縄女流歌人 吉屋チルー伝説 」が始まった。唄と語りは美佐子さん、キーボード演奏は佐原さんで、コンサート時と同じ位置。ホール中央左手扉から勘緑さんが“主遣(おもづか)い”のチルーが登場。
話しは、400年前に実在したとされる吉屋チルー(ツル)の伝説。脚本は佐原さん。美佐子さんは要所で「てぃんさぐぬの花」などを唄で披露。終盤のチルーが亡くなるシーンでは、勘緑さんが美佐子さんにチルーの人形を預け、美佐子さんがチルーを抱きながら「童神」を涙を流しながら熱唱。客席を見渡すと、目頭を押さえる男性や、バッグからハンカチを探す女性などが見え、私も目を潤ませながら聴き入った。
唄を歌い終わり、ステージが暗くなり終演。しかし、観客の拍手は鳴りやまない。しばらくして、ステージが明るくなり、勘緑さんと美佐子さんが登場し、会話を始めた。この会話によれば美佐子さんは舞台では泣かないことになっているそうだが、リハーサルの時点から泣いてしまっていたそうだ。
「沖縄女流歌人 吉屋チルー伝説 」の上演は今回で4回目、ホールでの上演は今回が初めてということだ。改善点もあろうが、情に訴える部分が多く、成功だったと思う。
話しが終わった時点で終演予定時刻(19時50分)を過ぎていたが、アンコールということでカチャ−シーが始まった。曲は「豊年音頭」。派手な衣装を着た人形を、勘緑さんが“主遣い”の3人で遣い、客席通路を踊り歩いた。普通の文楽公演では考えられない予想外の演出にうれしくなった。
曲が終わり、やっとのことで終演。時計をみると20時5分。会場からロビーに出ると、「いいものを観た」というような顔の人々ばかりであった。
註
*1 平成19年度文化庁『舞台芸術の魅力発見事業』で、本公演と徳島県三好市、愛知県知立市・阿南市の全国4箇所で開催。
*2 人間国宝という言葉は、「重要無形文化財」保持者として認定された人物を表す通称。
参考サイト
・『人形浄瑠璃文楽への誘い 』(日本芸術文化振興会)
・「奥深い「義太夫節」の世界 (国宝倶楽部2006年春号)」『国宝倶楽部 』(同朋舎メディアプラン)
・『鶴澤津賀寿 ホームページ初舞台 』
・「「傾城恋飛脚」新口村の段 」『人形浄瑠璃文楽 』(河原久雄さん)
・「知立山車文楽 (知立まつり)」(『知立市役所 』)
